my childhood

veganism、創造性、反虐待が3本柱です。

こども時代

 つらかったはずのこども時代なのに、そこだけ明るく照らされたような、その後の一生を支えてくれるような出来事も少しあった。そんなことがあったからなんとか乗り切れて。

 近くにあった砂山が丸ごと私たち子どもの遊び場だった。誰にも邪魔されず寝転がって流れる雲を見たり、何に成りたいかを話したりしながら過ごした。虐待の加害者だった母親は監視と干渉を徹底させていたのに「暗くなる前に帰っておいで」とは言わなかった。多分子供のことが煩わしかったんだろう。だから心置きなく遊びまわった。近隣には書店もない僻地だったけど、自由な雰囲気とカラッとした天候、何もないけどこどもにとって必要なものはちゃんとあった。自由、そして自然。成長して何人かが自由で創造性の必要な仕事にその後就いたけど、あの土地が彼女、彼らの内面を涵養してくれたんだと思う。

 あの砂山で過ごしていた自分が、最も芸術に近く最も精神の平衡を保っていた。山は今跡形もないけど、今でも思い出す。感謝している。